Gesundheit und Vorsorge
健康と医療

heuschnupfenGesundheitssystem Deutschland
ドイツの医療制度

でに中世時代に職人組合などの医療制度を有し,ビスマルク時代の1883年に健康保険制度が確立されたドイツは,世界でも最も長い医療制度の歴史がある国に属します。
国の公庫,つまり税金で賄われている英国やスウェーデン,またはアメリカのように自由経済システムの中に組み込まれ,基本的には自分で守らなければならない国と異なり,ドイツの医療制度は国民が支払った健康保険金が公庫に収められ,必要な人たちのために使われる相互的な連帯が基本になっています。

ただ,ドイツ全土または地方の多くの異なった職業組合が組合員に限った連帯で支える医療制度という伝統も生き続けていることもあり,医療費の高騰が続く現在,必要な改革がなかなか進まない問題があるのも事実です。

ドイツの健康保険(法的健康保険・民間健康保険・学生健康保険)

Arztbesuch(医院の訪問と探し方)

ドイツでは医師を自由に選ぶことができます。緊急時など,総合病院に行く場合も考えられますが,最初は Allgemeinarzt/Hausarzt と呼ばれる一般医/家庭医の診察をまず受けるのが一般的です。見知らぬ土地で初めて医院を探すには以下のような方法があります。

欧州日本人医師会

最近はドイツの都市,特にデュッセルドルフのような日本人が多い都市では,希望に応じて日本語通訳(通常は有料)が助けてくれる医院も増えてきました。2003年に結成された欧州日本人医師会では,限定された時間で無料相談も受けているようです。ドイツで活動していらっしゃる多くの日本人医師会員の連絡先および無料相談については,欧州日本人医師会のWEBサイトをご覧ください。

欧州日本人医師会

Kosten für Arztbesuche(診察料と治療代)

初診で徴収されていた10ユーロも廃止されましたので,通常は薬剤を除き費用はかかりません。保険でカバーされない治療がある場合は,医師から別途説明があり,受けるかどうか選択することができます。民間保険の加入者は,まず本人が医院に全額を支払った後に,保険会社に同額を請求する手続きを踏む必要があります。

medikamenteMedikamente(薬剤)

風邪薬や水虫の薬など一般的な薬は薬局で変えますが,医者の処方箋なしでは買えない薬もあります。また,医者の処方箋があれば安くなったり,無料になったりする薬もあります。日本のように医院では薬はもらえません。大きな病院内には薬局が併設されていますが,通常は医者からもらった処方箋を持って薬局に行くことになります。どの薬局に行っても構いません。有料の薬剤でも,自分の出費は最大10ユーロです。差額は健康保険会社が負います。処方箋があれば,18才までの子どもの薬はすべて無料です。民間保険の加入者の場合は,医師の診察と同じく,薬局でも全額支払い,健康保険会社に請求書を送ることになります。 夜間,もしくは営業時間外に薬が必要となったときは,各町に時間外営業の担当薬局があります(一般の薬局が持ち回りで時間外営業します)。

Vorsorgeuntersuchungen und Impfungen(予防検査と予防接種)

多くの予防検査や定期的な一般検査は,病気の早期発見のためにも勧められています。ドイツでは予防接種は義務ではなく推奨となっています。推奨といっても,法的な強制力がないということですので,特に子どもの予防接種はすべて行った方がいいと思います。健康保険の全額負担です。

ドイツでは,子どもは生まれてから6才になるまで奨励規則に沿って定期的に診察を受けます。U1-U9検査と呼ばれる9回の検査を通して子どもの成長状態を見守ると共に,異常がある場合の早期発見が目的です。

Aidsberatung(エイズの助言)

現在,世界中にいる約3400万人のエイズ患者の内,毎年200万人が亡くなっています。ドイツでは2012年現在,78000人がエイズに感染しています。HIV感染やエイズに対しては,まだ適切な薬も予防接種もありません。 エイズ検査も無料で受けることができます。匿名での問合せや検診も可能です。 一般医,内科医,または専門のエイズ相談所(Aidsberatungsstellen)に問い合わせます。

Drogen- und Suchtberatung(麻薬中毒と中毒相談)

ドラッグ,アルコール,タバコ,薬,賭け事,飲食,ゲーム,インターネット,買い物狂など数多くの中毒が増え続けていますが,多くの場合,専門家の助言を要する「病気」です。

Teilhabe von Menschen mit Behinderung(障害を持った人たちとの共生)

ドイツは,精神的・身体的な障害を持って人たちも平等な社会参加ができるように支援しています。特に職業を持った重症障害者は,解雇などにおいて保護されています。不慮の事故などで障害を負うような事態に陥った際は,まず程度に応じた障害証明書を取得することが大切です。

医療用語の独日対訳


Comments powered by CComment